プロツアータルキールTOP8のジェスカイ・アブザンについて感想
2014年10月12日 情報・分析
プロツアータルキール覇王譚のTOP8が出揃いました。
http://coverage.mtg-jp.com/ptktk14/decklist/011387/
公式分類ではTOP8の内訳は以下の通りです。
ジェスカイテンポ……3
アブザンミッドレンジ……2
アブザンアグロ……1
青黒コントロール……1
《ジェスカイの隆盛》コンボ……1
ジェスカイテンポ3つと、アブザンの3つのリストから簡単に感想を述べてみます。
まず、ジェスカイの3つについて。
ジェスカイテンポのリストを比較して目に付くのが、Shaun McLarenさんのものです。他の2人に比べかなりクリーチャーの数が少なく、その分除去と《時を越えた探索》が積まれています。土地総数も他の2人より1枚多い25枚となっており、より長期戦を見据えたコントロール要素の強いデッキと言えるでしょう。
対してよりテンポを重視しているのが渡辺雄也さんのリストで、軽めのクリーチャーと《神々の思し召し》の採用が目につきます。現環境の除去は重いものが多いので、《神々の思し召し》は効果的に思えます。
Ondrej Straskyさんのリストは、他の2人が採用していない《静翼のグリフ》《灰雲のフェニックス》が印象的です。環境を支配していると言ってもいい《ゴブリンの熟練扇動者》を押しのけてまでこれらのクリーチャーが採用されているのは驚きです。
《灰雲のフェニックス》は以前から私が推しているクリーチャーであり、TOP8でも活躍を期待したいです。
次に、アブザンの3つについて。
まず気になるのが、Ari LaxさんのデッキのPWの多さです。公式では、Ari LaxさんとThiago Saporitoさんのデッキがミッドレンジ、Mike Sigristさんのデッキがアグロという分類ですが、Ari Laxさんのデッキは私の感覚ではコントロールです。
そうなると、アブザンの3人はそれぞれコントロール、ミッドレンジ、アグロに分かれることになるわけで、実際に3人のリストはそれぞれかなり異なっていますが、3人ともほぼ同じ部分があります。
・《包囲サイ》は全員が4枚採用(他のクリーチャーで、全員が採用しているものはない)
・《アブザンの魔除け》《英雄の破滅》は全員が2種合わせて計7枚採用
・《真面目な訪問者、ソリン》は全員が2~3枚採用
これらのカードは、アブザンデッキの根幹と言えそうです。
《包囲サイ》《真面目な訪問者、ソリン》については当初は否定的な評価も目にしましたが、こうして確定パーツ的な扱いを受けているのは興味深いです。
最後に、Thiago Saporitoさんのデッキの《羊毛鬣のライオン》と《森の女人像》について。
私の知る限り、マナ加速と攻撃クリーチャーを同じマナ域に配置するのはセオリーに反するデッキ構築であり、スタンダードではあまり成功しないやり方です(ブロック構築ではそういうデッキが成功することも珍しくありませんが)。
そういうセオリーをご存じない方もおられるかも知れませんが、http://archive.mtg-jp.com/eventc/ptsandiego10/article/002978/でのやりとりなど、以前からそういうセオリーはある……と思います。
最近も《羊毛鬣のライオン》と《森の女人像》を同居させた構築をする方はよく見かけましたが、そういうデッキはほとんどスタンダードの大会では勝てない印象がありました。
なので、このデッキがここまでの成績を挙げたことには、私としては正直少し疑問があります。この成績がまぐれなのか、同様のデッキがこれからはどんどん成績を残していくのか、気になっています。
【追記】
プロツアー『タルキール覇王譚』 成績優秀者デッキリスト(スタンダード)(http://coverage.mtg-jp.com/ptktk14/decklist/011410/)が出ました。
これによると成績優秀者の内アブザン・ミッドレンジは12で、それらの《羊毛鬣のライオン》《森の女人像》の採用状況はこうなっています。
《ライオン》《女人像》両方採用……7名
《ライオン》採用、《女人像》不採用……2名
《ライオン》不採用、《女人像》採用……3名
これだけ《ライオン》《女人像》を両方採用したデッキが好成績を収めているようだと、この環境では上で挙げたセオリーはあまり気にしない方がいいのかも知れません。
http://coverage.mtg-jp.com/ptktk14/decklist/011387/
公式分類ではTOP8の内訳は以下の通りです。
ジェスカイテンポ……3
アブザンミッドレンジ……2
アブザンアグロ……1
青黒コントロール……1
《ジェスカイの隆盛》コンボ……1
ジェスカイテンポ3つと、アブザンの3つのリストから簡単に感想を述べてみます。
まず、ジェスカイの3つについて。
ジェスカイテンポのリストを比較して目に付くのが、Shaun McLarenさんのものです。他の2人に比べかなりクリーチャーの数が少なく、その分除去と《時を越えた探索》が積まれています。土地総数も他の2人より1枚多い25枚となっており、より長期戦を見据えたコントロール要素の強いデッキと言えるでしょう。
対してよりテンポを重視しているのが渡辺雄也さんのリストで、軽めのクリーチャーと《神々の思し召し》の採用が目につきます。現環境の除去は重いものが多いので、《神々の思し召し》は効果的に思えます。
Ondrej Straskyさんのリストは、他の2人が採用していない《静翼のグリフ》《灰雲のフェニックス》が印象的です。環境を支配していると言ってもいい《ゴブリンの熟練扇動者》を押しのけてまでこれらのクリーチャーが採用されているのは驚きです。
《灰雲のフェニックス》は以前から私が推しているクリーチャーであり、TOP8でも活躍を期待したいです。
次に、アブザンの3つについて。
まず気になるのが、Ari LaxさんのデッキのPWの多さです。公式では、Ari LaxさんとThiago Saporitoさんのデッキがミッドレンジ、Mike Sigristさんのデッキがアグロという分類ですが、Ari Laxさんのデッキは私の感覚ではコントロールです。
そうなると、アブザンの3人はそれぞれコントロール、ミッドレンジ、アグロに分かれることになるわけで、実際に3人のリストはそれぞれかなり異なっていますが、3人ともほぼ同じ部分があります。
・《包囲サイ》は全員が4枚採用(他のクリーチャーで、全員が採用しているものはない)
・《アブザンの魔除け》《英雄の破滅》は全員が2種合わせて計7枚採用
・《真面目な訪問者、ソリン》は全員が2~3枚採用
これらのカードは、アブザンデッキの根幹と言えそうです。
《包囲サイ》《真面目な訪問者、ソリン》については当初は否定的な評価も目にしましたが、こうして確定パーツ的な扱いを受けているのは興味深いです。
最後に、Thiago Saporitoさんのデッキの《羊毛鬣のライオン》と《森の女人像》について。
私の知る限り、マナ加速と攻撃クリーチャーを同じマナ域に配置するのはセオリーに反するデッキ構築であり、スタンダードではあまり成功しないやり方です(ブロック構築ではそういうデッキが成功することも珍しくありませんが)。
そういうセオリーをご存じない方もおられるかも知れませんが、http://archive.mtg-jp.com/eventc/ptsandiego10/article/002978/でのやりとりなど、以前からそういうセオリーはある……と思います。
最近も《羊毛鬣のライオン》と《森の女人像》を同居させた構築をする方はよく見かけましたが、そういうデッキはほとんどスタンダードの大会では勝てない印象がありました。
なので、このデッキがここまでの成績を挙げたことには、私としては正直少し疑問があります。この成績がまぐれなのか、同様のデッキがこれからはどんどん成績を残していくのか、気になっています。
【追記】
プロツアー『タルキール覇王譚』 成績優秀者デッキリスト(スタンダード)(http://coverage.mtg-jp.com/ptktk14/decklist/011410/)が出ました。
これによると成績優秀者の内アブザン・ミッドレンジは12で、それらの《羊毛鬣のライオン》《森の女人像》の採用状況はこうなっています。
《ライオン》《女人像》両方採用……7名
《ライオン》採用、《女人像》不採用……2名
《ライオン》不採用、《女人像》採用……3名
これだけ《ライオン》《女人像》を両方採用したデッキが好成績を収めているようだと、この環境では上で挙げたセオリーはあまり気にしない方がいいのかも知れません。
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